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展示情報

2021年7月10日(土)~9月12日(日)

​聖観音立像長浜市南郷町)

長浜市指定文化財

平安時代(後期)/ 木造 古色 彫眼 像高101.3cm

南郷 聖観音.jpg

 長浜市南郷町の八坂神社境内観音堂に伝わった聖観音立像。現在は自治会の集会所

「南郷会館」に安置されている。

 ヒノキ材による一木割矧造(いちぼくわりはぎづくり)で、割首(わりくび)、両肩から先には別材をつないでいる。伏し目がちで丸みのある穏やかな面相、浅く繊細な衣文(えもん)、おとなしいなで肩、細身でバランスの良い体形など、平安時代末期の様式をよく示している。静かで端正な慈愛に満ち顔立ちは気品が漂い、本像が中央の作であることを物語っている。制作は、12世紀半ばから後半の頃と考えられる。像表面には部分的に漆箔(しっぱく)の痕跡がみられるが後世のものと思われ、造像当初の姿をうかがうことは出来ない。胸前は表面が一部削られ、聖観音を表す梵字「サ」が墨書されている。

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